「春は花粉症がつらい!」という日本人は今や3人に1人と言われる現代社会。また、人だけでなく、花粉症に悩まされる日本猿の映像をご覧になった方も多いかと思います。
実は、犬や猫も同じように、アレルギーによるカユミに悩まされていることをご存知でしょうか。
犬や猫でもカユインデス!!!
犬猫の場合、カユミが出るのは主に皮膚です。人のアトピーや食物アレルギーに相当します。人と同様に、環境中や食物中のアレルゲンに身体が反応することで、カユミが現れます。
しかし、人と大きく異なる点は、動物は掻いたり舐めたりこすったり、といった物理的な刺激でしかカユミという敵に対抗できないということです。
その結果、皮膚が真っ赤に腫れてしまったり、傷が出来てしまったり、二次的に病原体の感染が起きたりします。それらは更なるカユミを引き起こし、動物たちはカユミのスパイラルから自力で抜け出すことが難しくなります。それらを防ぐために、エリザベスカラーの装着や、食餌の制限をお願いすることもしばしばあります。
一般的に、アレルギーや細菌感染などによる動物の皮膚疾患の多くは、最低でも数か月間の治療が必要となります。特に、アトピー性の皮膚炎などは、人と同様、カユミと一生お付き合いしていくこともあります。
そんなカユミと戦う動物自身ももちろん辛いと思いますが、そんな動物を見ているオーナーも、辛さを感じることが多いように思います。
また、治療には通院や薬代などの費用がかかります。動物の病気と戦うことは、オーナーの精神的ストレスとともに経済的な負担となることもあります。
これからオーナーになる方、なりたいと考えている方に知っておいていただきたいのが、特に犬アトピー性皮膚炎は「遺伝的素因」によって引き起こされる疾患であり、犬種や家系によって、「なりやすさ」を予測できるということです。
好発犬種は柴犬、シーズー、パグ、ウエスト・ハイランド・ホワイトテリア、ゴールデン・レトリーバーなどです。これらの犬を飼っている方、飼いたいと思っている方は、動物のカユミとのお付き合いが必要かもしれないということを、頭に入れておくと良いでしょう。また、好発犬種以外でも、親犬がアレルギー体質の場合は、子犬も同様の体質を引き継いでいる可能性があります。
これから一緒に暮らしていく犬を選ぶに当たって、親犬の情報を知ることはとても重要なことです。販売店や販売者に積極的に尋ねましょう。
意外と知らない動物のアレルギー。動物にとっても、カユミは大きな関心事なのかもしれません。
この記事へのコメントはありません。