16年間、ミニチュア・ダックスフンドを飼ってらっしゃった奈良県在住のE.Kさんに飼い主経験談を伺いました。
犬を飼おうと思った理由や、飼ってから必要となったお金、犬を飼ってよかったことや大変だったことなど、犬の飼育に関するお話をたくさんしていただきました!
これから犬を飼おうと思っている方は必見です!
目次
飼い主さんのプロフィール
名前 | E.K |
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年齢 | 50代 |
住所 | 奈良県 |
家族構成 | 姑 夫 子供3人 |
飼育経験 | 雑種(12年)、ヨークシャーテリア(2年)、チワワ(2年)、ミニチュアダックスフンド(16年) |
犬の飼育経験が豊富なE.Kさん。その中でも、最近まで共に過ごされていたミニチュアダックスフンドのプリティちゃんについて詳しくお聞きしました。
飼っていた犬について
Q.犬種やお名前について教えてください。
ミニチュアダックスフンドのメスで、名前はプリティです。
Q.なぜ犬を飼おうと思ったのですか?
ずっと犬を飼いたいと思っていたからですね。あと、子供とともに成長する段階で飼いたかったからです。
Q.ミニチュアダックスフンドを選んだ理由はありますか?
まず小型犬を飼いたいということは決まっていました。小さい頃に飼っていたのもヨークシャテリアやチワワなどの小型犬だったので。はじめはヨークシャテリアを飼うつもりでペットショップに行きました。ペットショップで初めてミニチュアダックスフンドの存在を知って、可愛さに一目ぼれしちゃいました(笑)。以前に飼っていた犬もオスだったので、オスを予約したんですけど、後日迎えにいくと、オスが体調を崩したということで、メスを勧められ、その場でその子を連れて帰りました。
Q.ペットショップで購入しようと思ったのはなぜですか?
犬を買うことのできる場所はペットショップしか知りませんでした。ペットショップでは病気持ちの子が売られていることもある、といった噂を聞いたことがあるので、怖かったです。ただ、そこのペットショップが、オープンしたてということもあり、オープン早々体調悪い犬を売ることはないだろうと思い、そちらで購入しました。
Q.飼う前に犬について何か勉強したことはありましたか?
以前にも犬を飼っていたことがあるので、あらためて特別な勉強はしていないですね。
飼育費用について
Q.飼育費はどれくらいかかると思っていましたか?
飼うときはほとんど気にしていませんでした。狂犬病の予防接種などには少しお金がかかるのかなと思っていたくらいですね。それよりも、生体価格がいくらなのかが気になりましたね。
Q.飼い始めてから、予想以上にお金がかかったと思うことはありましたか?
大きな病気もせず、比較的健康だったので、想定内でしたね。近所の動物病院の治療費も親切な値段だったので、心配はほとんどありませんでした。
Q.飼育にかかる費用はどれくらいでしたか?
エサ代 | 約3,000円/月 |
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シーツ代 | 約1,000円/月 |
グッズ代 | あまり買っていませんでしたが、1個1,000円くらいのおもちゃを買っていました。 |
医療費 | 狂犬病や混合ワクチン、フィラリア予防など:約2万円(年間) 子宮蓄膿症の治療代:約10万円~15万円 自己免疫疾患の薬代:3,500円/月(4年間) |
しつけ教室 | 約3,000円/月。生後半年から1歳ごろまで通わせていました。 |
トリミング代 | ほとんど連れて行ったことはありませんが、数回トリミングをしたことがあり、1回で4000円ほどでした。 |
お葬式費用 | 23,000円 |
ミニチュアダックスフンドとの暮らしについて
Q.エサはどのようなものをあげていましたか?
飼い始めたころは、こだわりなく、市販されているドッグフードをあげていましたが、途中から病院ですすめられたユーカヌバのドッグフードをあげるようになりました。
Q.なぜそのフードをあげるようになったのですか?
ミニチュアダックスフンドは胴が長いので、椎間板ヘルニアになりやすく、太っているとヘルニアのリスクも高くなるとのことで、太らないよう食事に気を遣うようになりました。そこですすめられたのがユーカヌバのフードだったので、それをあげるようになりましたね。
Q.おもちゃや服などのグッズは使っていましたか?
おもちゃを時々買うくらいで、あまりグッズは買っていませんでした。買ったとしても1個1000円くらいのものでしたね。
Q.ご家族で旅行に行かれる際は、どうされていましたか?
1度だけ、ペット宿泊可能の宿に連れて行ったことはあります。
あとは、遠くへ旅行に行く際も、家に誰かがいたので、ペットホテルに預けたり近所の方に預けたりすることはなかったですね。
Q.しつけはおこなっていましたか?また、どのようなしつけをしていましたか?
生後半年頃から1歳まで、しつけ教室に通わせていました。お手、シット(お座り)、ダウン(伏せ)、ステイ(待て)や、散歩する際に飼い主の横を歩くようしつけをしました。
Q.問題行動で困ったことはありましたか?
1歳までは、家の土壁を掘ったりしていましたが、歳を重ねるごとに掘らなくなりましたね。
あとはトイレですね。胴が長いからなのか、ペットシーツより少し外におしっこをしちゃってましたね。
家族が買い物などで少し家を空けていると、ごみ箱をあさることはよくありました(笑)。
Q.外におしっこしないように何か対策はされましたか?
床にただペットシーツを敷くのではなく、またいで入る必要のある大きなかごのようなものの中に敷いていました。少しは効果がありましたが、かごの中にすら入らず、外でおしっこをしてしまう時もあったので、完全にトイレを覚えさせることはできませんでしたね。
Q.プリティちゃんの面白い行動や変わった行動はありましたか?
頭の上に物を乗せても動じないところですかね。それと、行動ではありませんが、どんな食べ物でも食べることですね。普通はエサを少し変えただけで、食べなくなることがあるそうですが、好き嫌いなく何でも食べてました。
あとは、散歩に連れて行っても外で絶対におしっこをしなかったことですね。
病気の予防や治療について
Q.狂犬病ワクチンや混合ワクチンなどは打っていましたか?
狂犬病、フィラリア、7種あるいは8種混合ワクチンを決まった時期に打っていました。
Q.健康なときに、健康診断で動物病院に行ったことはありますか?
ないですね。
狂犬病やフィラリアの予防接種に行く機会は毎年もしくは半年に1度ありましたが、健康診断だけを目的としていくことはありませんでした。
Q.避妊はしていましたか?
してませんでした。避妊のメリットやデメリットについてもよく知りませんでしたし、室内飼いだったので気にしていませんでしたね。
Q.何かの病気になったことはありますか?
子宮蓄膿症や、血尿、加齢による脱水、自己免疫疾患になりましたね。
基本的には健康だったのですが、10歳をこえてから、病気になることが増えました。
飼っていたころはペット保険に加入していなかったので、加入しておけばよかったなと後から思いましたね。
Q.お亡くなりになった原因は何でしたか?
ご飯を全然食べない日が増えてきて、だんだんと食べる量も減ってきました。最終的には、多臓器不全で亡くなりました。16歳と9か月でした。
Q.お葬式はあげられましたか?
はい、移動式火葬車で家まで来てもらい、そこで火葬等おこなってもらいました。
悪い業者の場合、火葬中の様子を見せてくれず、遺体を野山に捨てられてしまうという話を聞いたことがあったので、移動式で家まで来てもらえるなら安心だと思い、対応もよかったので、そちらに決めました。
犬を飼おうと思っている方へ向けて
Q.犬を飼って良かったと思うことはありますか?
ひとつは、当時の子供たちの反抗期を抑えてくれたことですね。プリティがいるだけで、家族みんなが穏やかになっていた気がします。
また、自分よりも弱い存在を世話する機会がもてたことも良かったと思います。
実際に、生き物を飼って、その生き物の死に目にあうことで、命の大事さを教えることができたのではないでしょうか。自分自身も死に目にあう機会がもてたことは良かったと思っています。
Q.犬を飼っていて大変だったなと思うことはありましたか?
子供が一人増えたという感覚だったので、特別大変だということはありませんでしたね。
10歳過ぎてから子宮蓄膿症などの病気が増えてきて、お金の面では大変になるなという思いはありましたが、飼わなければ良かったと思ったことは一度もありませんでした。
Q.最後まで犬と共に暮らすためにはどのようなことが必要だと思いますか?
人手ですね。
家に誰か一人でもいるのといないのとでは全然違うと思います。
私の場合は、お姑さんが家にいることが多かったので、買い物に出かける際も安心できました。
犬を飼うときに絶対にいるのは、人の手だと思います。
Q.新しく犬を飼おうと思っている方へアドバイスするとしたら何ですか?
家族と想うこと。
家族と想えば当然のように手を尽くします。もちろん、ペットとして人間と区別すべきことはありますが、生活にかかるお金や定期的なワクチンの接種、病気の治療にかかる費用の捻出など、子供と思っていれば、すべきことは自然にすると思うんです。
そうすれば、狂犬病ワクチンを打たなかったり、治療費がないからといって、犬を保健所に連れて行くことはないと思います。
あとは、動物病院の確保、それから、お金の面でもペット保険に入っておいた方が良いですね。
インタビューを終えて。
インタビューをしていて、プリティちゃんへの深い愛情が伝わってきました。
今でもワクチン接種歴や病院での検査結果、レシートなどをしっかりと保存されていたことも驚きでした。
プリティちゃんは、飼い主を悩ませるような行動や大きな病気をすることもなく飼いやすい良い子だったそうです。
人間とは区別をしながらも我が子のように想っていたからこそ、大変などと思うことなく、プリティちゃんと最後まで共に暮らすことができたのだと感じました。
E.Kさんのような飼い主が増えていけば、保健所で殺処分されてしまうワンちゃんも減っていくでしょう。
E.Kさん、長時間のインタビューとなりましたが、犬を飼おうと思っている方にとって大変貴重なお話をしていただき、本当にありがとうございました!
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