「うちの犬、口がくさいんです」
犬を飼っていると、よく遭遇するお悩みです。手や顔を舐めてくれるのは嬉しいけれど、やっぱりちょっと気になるのが犬の口のにおい。実は、犬の口の中には、色んな問題が潜んでいます。
愛犬の口臭の原因とは
一般的に人の口の中は酸性のため虫歯になりやすく、一方で、犬の口の中はアルカリ性のため、歯石がつきやすいと言われています。歯垢や歯石により、歯肉や歯周組織の炎症が起き、ガスや腐敗物が口臭の原因となります。
炎症が重度になると痛みが出たり、骨が溶けて、大きな腫れや鼻への炎症が続き、目の下や鼻から膿が出てくる場合があります。そこまで進行した場合は、全身麻酔下での抜歯や歯石除去などの、外科的処置が必要です。
こうしたお口のトラブルは口の大きい大型犬よりも、口が小さく歯が密に生えている小型犬の方が、発症しやすいと言われていますが、どの犬種でもかかり得る病気の一つと言えます。
愛犬の歯周病を予防するには
犬の歯周病に対して効果的な予防法は、「歯ブラシを使った歯みがき」です。もちろん、犬自身は歯ブラシを扱うことができないので、歯みがきをするのは飼い主です。
まずは口を触る練習、次に歯を触る練習、最後に歯ブラシを使う練習、というように、いきなり歯ブラシを使わずに、徐々にステップアップしていきましょう。口の周りは敏感なため、触られるのを嫌がる犬も多いと思います。嫌がる中、無理に続けた場合、口を触ろうとすると噛みつくようになったり、歯ブラシを見ると逃げてしまったりするようになることがあります。
そこで大事なのが、「歯みがき=良いこと・嬉しいこと」と、犬に覚えてもらうことです。おやつやおもちゃ、飼い主との時間などのご褒美を活用し、焦らず、犬のペースに合わせて、できるところまでやることが重要です。
また、小さいときから練習しておくことも重要です。犬の場合、歯垢が歯石になるまで3~5日と言われています。一気にやろうとせず、場所や面に分けて、3日くらいで口の中を1周できれば良いと考えてください。
子犬の頃から触られることに慣れる必要性については、以下の記事でも紹介されているので、ぜひ参考にしてみてください。↓
最後に
犬と飼い主で一緒に歯みがきを練習し、できるようになったときの喜びはひとしおです。最近では、無麻酔での歯石除去を行っている施設もありますが、怪我をする恐れや、トラウマを作ってしまう原因となる可能性があります。きちんと説明を受けて、判断することが大事です。
この記事へのコメントはありません。