これから犬を飼おうと思っている方に是非冷静に考えてほしいことがあります。
それは「本当に犬を飼えますか?飼いたいですか?」ということです。
犬はたしかに可愛く、私たち人間にとって癒しの存在となっていることは紛れもない事実です。しかし、可愛いだけでは飼うことができないこともまた事実なのです。
愛犬と一生ずっと暮らしていくために必ず考えるべき項目を次にまとめましたので、犬を飼う前に一度考えてみましょう!
犬を飼う前に考えるべきこと
- 家族全員が犬を飼うことに同意していますか?
- 犬を飼う前に、家族全員が飼うことに賛成しているか必ず確認しましょう。
愛犬と一生ずっと幸せに暮らしていくためには、家族の協力が必要となります。
自分ひとりで、24時間365日常に愛犬を見守ることは不可能です。愛犬が突然体調を崩し、すぐに動物病院へ連れて行かなければならない時、あなたがその場にいないこともあるでしょう。
そんな時、協力的な家族の存在は重要となります。愛犬と仲良く長く暮らせるよう家族全員の同意を得るようにしましょう。 - 家族に動物アレルギーの人はいませんか?
- 家族の中に、動物アレルギーの人がいないか必ず確認しましょう。
愛犬とは、ずっと同じ家の中で過ごすことになりますので、動物アレルギーの人がいると飼育は困難となります。
アレルギーは、時に重篤な症状を引き起こすことにもなりますので、「ちょっと鼻水が出るくらいでしょ?」などと軽く考えないようにしましょう。
動物アレルギーの人がいる場合は、その動物の飼育を諦めることも必要でしょう。 - 住んでいる家で犬を飼うことはできますか?
- あなたが住んでいる場所は、ペット飼育は可能ですか?
ペット飼育禁止としているマンションなどもありますので、今あなたが住んでいる場所がペット飼育可能かどうか必ず確認するようにしましょう。 - ペットに関する法律等を知っていますか?
- 狂犬病予防法や、動物の愛護及び管理に関する法律など、ペットに関する法律はいくつもあります。
狂犬病予防法では、各市町村への犬の登録、年1回の狂犬病予防接種などが義務付けられています。
当然、登録料や予防接種費用もかかりますので、事前にある程度把握しておく必要があるでしょう。 - 毎日、犬の世話(エサ・水やり、トイレの掃除、散歩など)をできますか?
- 犬は、人とは違い、自分で食べ物を用意したり、トイレに行ったり、外へ出かけることはできません。
これらは全て、飼い主が責任を持ってしなければなりません。それも毎日です。
もし、難しそうだなと思ったら、今は犬を飼うことを諦めた方が良いかもしれません。 - 犬の習性は知っていますか?
- 犬には、人とは違う習性が数多く存在します。犬種のもつ歴史的背景の違いから、性格や行動などは多種多様です。
当然、すべての犬種における特徴を把握することは不可能ですが、自分が飼いたいと思っている犬種については、情報収集し、自身のライフスタイルに合うか照らし合わせましょう。 - 犬の病気を知っていますか?
- 犬種によってなりやすい病気やなりにくい病気というものが存在します。たとえば、ダックスフンドであれば、胴長であるがゆえに椎間板ヘルニアになりやすいといわれています。
椎間板ヘルニアの主症状としては、歩き方がおかしかったり、前肢や後肢の痛みや麻痺などがみられますが、飼い主は、これらの異常に敏感に気づくことが重要となってきます。
異常にすぐ気づくことができれば、すぐに病院に連れて行くことができ、早期に適切な処置を施すことができます。そのため、飼い主も病気についてしっかりと勉強するようにしましょう。 - 病気や怪我をした犬を動物病院に連れていくことができますか?
- 愛犬が病気や怪我になってしまった時、あなたはすぐに動物病院へ連れて行けますか?あなたが連れて行けない場合、代わりに連れて行ってくれる人はいますか?
すぐ動物病院に連れて行けるように、動物病院の場所や連絡先も事前に調べておくようにしましょう。 - 犬の一生にかかる費用を知っていますか?
- 犬は犬種によって様々ですが、10年~15年ほど生きます。1年にかかる生活費(食費等)は10万円ほどといわれているので、単純計算で100万円~150万円ほどかかります。
病気になってしまった場合は、治療費等でさらにお金がかかります。検査内容によっては数十万円が一度にかかることもありうるのです。
突然愛犬が病気になってしまった場合でも、十分な治療を受けさせてあげられる余裕があるかどうか、犬を飼う前に冷静に考える必要があるでしょう。 - 犬が他人に迷惑をかけないようにしつけ等できますか?
- 愛犬のしつけは、飼い主の責務です。しつけ不十分が原因で、他人を噛み傷つけてしまったというニュースを見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そうならないように、日ごろからしつけておくようにしましょう。 - 犬と十分に遊ぶ時間を確保することはできますか?
- 愛犬にとって、遊び相手は飼い主であるあなただけです。あなたが外出ばかりで愛犬を留守にし続けてしまうと、ストレスがたまってしまいます。
ストレスが原因で病気になるケースも少なくはありませんので、できる限りたくさんの時間を愛犬と過ごすようにしましょう。 - 長期間家をあける場合などに犬を預ける場所はありますか?
- どうしても長期で家を空けなければいけない、ということもあるかと思います。
そのような時に備えて、愛犬を預ける場所を確保しておきましょう。
ペットホテルも増えてきているので、そういった施設に預けるのも一つの手です。ただ、愛犬にとっては慣れない場所でストレスが溜まってしまうので、できるだけ長期間家をあけないよう努力しましょう。 - 転勤や引っ越しの時も犬を一緒に連れていくことができますか?
- 犬は10年~15年ほど生きるといわれています。その間に転勤や引っ越しをするケースもあるでしょう。
転勤先や引っ越し先に連れて行くことができれば良いですが、連れて行くことができなかった場合にどうするか、事前に考えておくようにしましょう。 - 犬が死ぬまでちゃんとかわいがることができますか?
- 子犬の時だけ可愛がって、成犬になったら可愛くなくなったからあまり世話をしなくなった。なんて話を聞く機会は少なくありません。
本当に最後までかわいがってあげられるか、一度真剣に考えてみましょう。 - 生涯にわたる計画をたててみましたか?
- 犬は10年以上生きるといわれています。10年経てば、10歳の子供は成人しています。
10年以上先のことを予想するのは難しいですが、10年先、15年先自分はどのような状況にあるか、その時愛犬とともに暮らせる状況を作ることができるか、事前に考えておきましょう。 - 万が一、犬を飼えなくなってしまったときのことを考えていますか?
- あなたが病気になって入院しなければならない場合など、突然愛犬を飼えなくなってしまったときに備えて、代わりに飼ってくれる人を確保していますか?
万が一飼えなくなった場合にどうするかは、予め考えておくようにしましょう。
この記事のポイント
- 可愛いと思うだけでは、犬を飼うことは難しい。
- フードなどの生活費だけでも、100万円以上はかかる。
- 10年先、15年先の自分のライフスタイルと合わせて、犬を飼う必要がある。
- 犬を飼うことができるか冷静に考え、ときに飼わないという選択肢も必要である。
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